こんにちは。バゲちゃんです。
美術史を勉強している学生です。旅行が好きで、国内外の80以上のアート、文化施設を訪れてきました。
日本各地のアートイベントに普段から足を伸ばしているのですが、この度、念願だった瀬戸内芸術祭に行く機会がありました。
瀬戸内芸術祭とは、瀬戸内海にある様々な島を舞台に繰り広げられる日本でも有数の規模、人気がある芸術祭です。
そんな瀬戸内芸術祭を訪れる一環で、アート作品が島内の様々なところにあることで有名な直島に行ってきました。
今回はそんな直島について、直島のアート施設、直島の巡り方、直島をめぐってみて感じたことを記事にしたいと思います。この記事が、皆さんのモデルコースになれればいいなと考えています。
ぜひ、最後まで読んでいってください!
直島は島内に案内がたくさんあって観光しやすい島だけど、観光するにあたって気をつけなくちゃいけないこともたくさんあったよ。
アートが宿る島、直島
直島の基本的な情報
瀬戸内海にある直島に向かうには、岡山県の宇野港か、香川県の高松港からフェリーで向かうのが一般的です。
フェリーで移動すると、岡山県の宇野港から直島の宮浦港は約20分、高松港から直島の宮浦港へは約60分間かかります。
フェリーの値段は、宇野港からなら300円、高松港からなら520円です。(2022年現在)
直島へのフェリーのダイヤは、こちらの四国汽船株式会社のサイトをご覧ください。
また、フェリー以外に小型高速船でもむかうことができ、高速船では費用はかかってしまいますがより早く到着することができます。
瀬戸内芸術祭期間中はフェリーの割引券が発売されるので、瀬戸内芸術祭をフェリーで巡ろうと考えている方は、ぜひ購入を検討してみてください。
また、直島内にはホテルもいくつかあり、直島から他の瀬戸内の島である豊島や犬島に向かうフェリーも出ており、瀬戸内観光の拠点もして利用することもできます。
直島内にはベネッセが管理しているアート施設が多く存在し、ベネッセが運営するホテルに宿泊する方はほとんどの施設に無料で入ることができます。
- 直島へのアクセスは、岡山の宇野港から向かうか、香川の高松港から向かう。
- 島の施設の多くはベネッセが運営しており、ベネッセのホテルに宿泊するとお得に回ることができる。
直島にあるアート施設
直島のアート施設は大きく分けて、「宮浦港エリア」「直島港エリア」「ベネッセハウス周辺」の3つのエリアに分けることができます。
宮浦港エリアには、恒久展示の屋外作品、会期中にのみ開く施設、体験型の作品などさまざまな作品が展示されています。
直島港エリアでは、家プロジェクトという空き家などを改装したインスタレーション作品などを楽しむことができます。家プロジェクトの作品の中にはとても人気で予約が必要な作品もあるので鑑賞の際は公式サイトをあらかじめ確認してください。
ベネッセハウス周辺には、ベネッセが運営するさまざまなホテルや美術館が点在するエリアです。ベネッセエリアでは宿泊客以外の車、バイクなどの乗り入れはできないのでエリア内は徒歩、もしくはベネッセエリアを巡回するバスに乗って巡ることになります。
直島内のアート施設が集まっているエリアはそれぞれ離れているので、徒歩で移動することはオススメしません。距離が遠いことに加えて、島特有の高低差もあるので歩きで移動するとアート鑑賞をする余裕がなくなってしまうほど体力を奪われてしまいます。
直島内の移動は、レンタルサイクル、レンタバイク、レンタカー、公営バスで移動するのが一般的です。
直島内のオススメの移動方法については、こちらの「直島内の移動についての記事」に詳しく書いていますので、ぜひご覧ください。
いざ高松港からフェリーで早めに直島へ!
直島内の多くのアート施設は10時に開館します。※屋外展示の彫刻作品は除く
しかし、直島には10時より早く到着するのをオススメします。
直島内での移動はレンタルサイクル、レンタルバイクなどを利用する方も多いかもしれませんが、それらのレンタル品は数が限られているので直島のアート施設の開館時間である10時前には全て貸し出されてしまう可能性があります。
私は実際に直島についた時にはすでにレンタルサイクルが貸し出されていたので、レンタルバイクを利用しまいした。
なお、多くのレンタルショップでは前日までに借りたいものの予約を行うことができるので、心配な方はあらかじめ予約を行っておきましょう。
また、予約を行った場合でも貸し出しの際の説明や、免許のコピー(バイク、車の場合)があるので受け取りまでに時間が結構かかります。直島観光に遅れをとりたくない方は、早めに到着することをお勧めします。
直島の多くの施設は10時に開館されますが、ベネッセハウスミュージアムという施設は、唯一朝の8時に開館されます。
多くの直島にくる観光客は他の施設が開く10時に合わせて来島するので、10時前にベネッセハウスミュージアムに来れば、ゆったりと作品を鑑賞することができます。
時間が経つにつれて団体の観光客の方がハウスミュージアムの方に流れてくるので館内がざわざわしてしまいゆったりと鑑賞するのが難しくなっていきます。
また、ベネッセハウスミュージアムは鑑賞時間が1時間以上はかかるので早めについて鑑賞すると直島の他の施設を鑑賞する時間を増やすことができます。
ゆったりとベネッセハウスミュージアム、直島を巡りたい場合は、早めに島に到着しておくといいんだね!
まずは、ベネッセアートサイトへ!
- ベネッセハウスミュージアム
- 杉本博司ギャラリー
- 李禹煥美術館
- 地中美術館
ベネッセアートサイトには、ベネッセハウスミュージアム、杉本博司ギャラリー、李禹煥美術館、地中美術館があります。
このうち、杉本博司ギャラリー、地中美術館は予約が必須です。両者とも人気の施設なので、早めに予約していきましょう。
この4つの巡り方は、「ベネッセハウスミュージアム→杉本博司ギャラリー→李禹煥美術館→地中美術館」という巡り方が、歩く距離、開館時間を考えた上でベストだと思います。予約を取る際は参考にしてみてください。
ベネッセハウスミュージアム
ベネッセハウスミュージアムでは、リヒター、ホックニー、アンディー・ウォーホルといった現代美術の巨匠たちの作品を鑑賞することができます。
受付の後ろやレストランの壁など、思いも寄らない場所にも作品があるので、見逃さないようにしてください。
美術館は安藤忠雄による、光と建物、自然が調和した美しい建物で、時間が内部でゆったりと流れているような感覚になります。
建物の外にも、デ・マリア、ニキ・ド・サンファールらの彫刻が屋外展示されているので、見逃さないようにしてください。
なお、ベネッセハウスミュージアムは瀬戸内芸術祭のパスポートで入場することができます。
杉本博司ギャラリーはベネッセハウスミュージアムからすぐのところにあります。
杉本博司ギャラリーを鑑賞する際は、瀬戸内芸術祭のパスポートは使えず、予約が必須なので鑑賞される際は注意してください。
2時間〜3時間。
展示空間が広いので移動に時間がかる。
李禹煥美術館
李禹煥美術館では、石や鉄のようなものに着目した「もの派」の作家である李禹煥の作品を鑑賞することができます。屋外展示と館内展示があり、館内作品を鑑賞する際は受付が必要です。
屋外展示では自然の空間の中に圧倒的な存在感を持った作品が展示され作品と向き合ったときに自分がちっぽけになったような感覚にさせられます。
館内には10個ほどの彫刻、インスタレーション、映像作品があり、静かに整理された安藤忠雄建築の中で作品と向き合うことができます。
瀬戸内芸術祭のパスポートをお持ちの方は無料で入館することができます。
約30分。
展示がコンパクトにまとまっているので鑑賞しやすい。
地中美術館
地中美術館では、安藤忠雄が設計した地中にある美術館空間に、クロード・モネ、ジェームス・タレル、ウォルター・デ・マリアの作品が自然光の中で展示されています。
自然光によって作品への光の照らされ方が変わるので、作品は季節、時間帯、天気によって異なる表情を見せてくれます。
瀬戸内芸術祭のパスポートは使用することができず、来館には予約が必要です。また、内部の撮影はいっさい行うことができません。
建築がコンクリートでできており、他の鑑賞者の方の声が展示空間でどうしても響いてしまうので、音が気になる方は朝一、雨の日など人があまり来ないであろう時間帯、日にちに来るようにしましょう。
個人的には、ジェームズ・タレルの作品が一番好きだったなあ。
あの感動は、色んな人に味わってもらいたい!
約1時間。
作品によっては他の鑑賞者の存在が気になることがあるので、予約の時間をピークからずらそう。
ベネッセのエリアを離れて、家プロジェクトへ!
ベネッセエリアの全ての美術館を見終わったら、一度宮浦港方面に戻って、直島港のある本村方面に向かいます。
本村では、空き家のなどを改装したインスタレーション作品などを展示する、家プロジェクトという作品群を鑑賞することができます。
これらの家プロジェクトの作品は集落の中に点在するように存在するので、直島在住の方のくらし、おうちを見ながら作品を鑑賞することができ、通常の美術館でのアート鑑賞とは一味異なるアート鑑賞をすることができます。
なお、家プロジェクトの作品は瀬戸内芸術祭のパスポートで鑑賞することができます。
- 「角屋」
- 「南寺」
- 「きんざ」
- 「護王神社」
- 「石橋」
- 「碁会所」
- 「はいしゃ」
※「きんざ」は完全予約制
作品の中には、通常予約が必要なくても、場合によって人数制限を設ける作品もあります。
また、集落の中に作品があるため、場所がわかりずらいことがあります。あらかじめ地図を確認しておくか、瀬戸内芸術祭のパンフレットを購入するなど、あらかじめ準備をしておきましょう。
僕個人的には、「角屋」「南寺」が一番好きでした!
特にジェームズ・タレルの「南寺」は、本当にすごい!まさかそんなこととは思わない!
本村には、家プロジェクトに加えて、安藤忠夫の建築を扱った「ANDO MUSEUM」もあるのでベネッセサイトを見た後に向かうとより楽しむことができますよ!
約1時間。
作品の中には予約が必要であったり、人数制限を行うものもあるので注意。
最後は直島唯一のアート銭湯、「I❤︎湯」で汗を流します!
ベネッセアートサイトと、家プロジェクトをじっくり鑑賞すると夕方になっていて、他のアート施設は閉まりだしてしまいます。
あたりも夕暮れになってくるので宇野港や高松港に早めにフェリーで帰るのもいいかもしれませんが、時間がある方は直島にある唯一の戦闘である「I❤︎湯」に入って汗を流してみてはいかがでしょうか。
この銭湯はただの銭湯ではなく、銭湯自体がアートになっている銭湯です。お昼の時間は銭湯としては使われず内部鑑賞のみすることができますが、15:30をすぎると実際に入浴することができるようになります。
アート作品ではありますが、入浴のためのタオルなどの販売もしているので手ぶらで銭湯に入ることができます。なお、入浴の際は、別途料金を支払う必要があります。
中に入ってゆったりしていると、頭上に大きな象の彫刻があったり風呂釜に写真が埋め込まれていたりして不思議な入浴体験をすることができます。
お湯の温度は結構熱めなので、疲れた体をシャッキリと温めてくれます。
約30分。
次の船の時間までゆっくりと時間を潰そう。
直島を観光するときのモデルルート
- 9:00 直島にフェリーで到着、レンタル自転車などでベネッセアートサイトに移動
- 9:30-12:00 ベネッセハウスミュージアム
- 12:00-15:00 地中美術館、李禹煥美術館
- 15:00-15:20 本村、直島港に移動
- 15:00-16:30 家プロジェクト、ANDO MUSEUM
- 16:30-16:50 宮浦港に移動
- 16:50-17:30 I❤︎湯
このモデルルートはあくまで一例に過ぎませんが、直島を目一杯楽しみたいという方には打って付けのモデルルートだと思います。
実際に、私はこのルートで回って直島をとても楽しむことができました。
最後にもう一度繰り返しになりますが、直島は結構広いです。あらかじめ計画を立てて解かないと島の真ん中で「次どうしよう。。。」ということになりかねません。
きちんとモデルコースを作って存分に楽しんでください!最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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